これも食べる(茎・葉など)

「にんにくは球根を食べるもの。」とお思い方が多いと思います。
以外だと思うかもしれませんが、にんにくは球根だけでなく茎(花茎)や葉も美味しくいただけます。
近頃では、黒にんにくをご家庭で作られるお客様も多くいらっしゃるようです。

土佐にんにくスワンタイ見出し

土佐にんにくスワンタイ

 茎にんにく(中国語でスワンタイ)は中国ではよく見られる野菜の一つだそうですが、日本では冷凍や生の状態で「ニンクニクの芽」としてすっかり定着した感があります。
にんにくは春になって暖かくなると、成長が活発になり、葉数や草丈が増すと共に、花茎(花を支える茎)が伸び、その先端には側球と同じ構造の珠芽(むかご)ができます。これをそのままにしておくと、その発育に栄養がとられて側球の肥大化が妨げられるので、茎ごと頭部を切り取り(これを摘蕾と言います。)出荷します。ちょうど、5月のゴールデンウィークの頃です。
 にこにこ農園では、寒冷地系の福地ホワイト種も栽培していますが、この種は花茎ができないので土佐在来種の茎を出荷しています。

土佐では「にんにくの葉」は伝統ある立派な食材です。

葉にんにくは成長途中の若いにんにくの葉のことで、高知ではぶりのヌタ(写真上)の材料として使われるのが有名ですが、豚肉といっしょに炒めたり、すき焼きの具として登場したりする冬を代表する伝統的な野菜です。
当地の若い世代の食卓ではだんだんと馴染みが薄れてきていたのですが、最近になって見直されるようになってきたようです。
大切な地域の食文化、いつまでも守って継承していきたいものですね。



赤玉にんにくの葉



葉にんにく専用種の葉

 高知では、葉の成長の早い赤玉にんにくを使うのが一般的でしたが、最近では葉幅の広い葉にんにく専用種も多く見かけるようになってきました。
出荷時期は、赤玉にんにくの葉が12月初旬から1月半ば頃、葉にんにく専用種が少し早い11月下旬から12月末頃になります。


炊飯器

 今や高知でも黒にんにく作りは、炊飯器を使ったホームメイドが当たり前。福地ホワイト種と遜色ない粒の大きさと仕上がりの甘味に人気があります。

黒にんにく